クレジットカードの現金化は違法行為なのか？

最近、クレジットカード現金化が話題になっています。
急に現金が必要で困った人でも、ショッピング枠の残ったクレジットカードを使って現金を調達することができるのです。

でもなんだか怪しげな響きがするのも事実です。
それって違法行為なんじゃないの？と心配する人も多いでしょうが、気になる点について掘り下げてみましょう。

クレジットカードの現金化って何？

そもそも、クレジットカード現金化サービスを誤解している人が多いです。
はっきりとサービスを理解しないために、怪しさが倍増しています。
まずは現金化サービスの概要を理解しましょう。

カードの買取ではありません

通常、クレジットカードとはショッピング機能で買い物や食事の支払いをするためのものです。
お金を引き出すカードではありません。
でもそんなクレジットカードを使って現金が得られるということは、カードの売却かあるいは担保としてお金を借りる行為なのではと勘違いする人もいます。

現金化サービスは、クレジットカードの買取ではありません。
クレジットカードは名義の人以外が利用してはいけません。
だから現金化サービスもカード名義本人じゃないと受付られないし、カードを預けたり売ったりすることもできません。

ショッピング枠が現金になる

カード現金化はショッピング枠を現金化するサービスの事です。
キャッシング機能がついているクレジットカードも多いので、キャッシングの利用枠に余裕があるなら直接お金を借りるといいでしょう。

でもキャッシングの枠がいっぱい、そもそもキャッシング機能がついていないという場合は、お金が借りられなくなります。
どこからもお金が借りられずクレジットカードのショッピング枠のみが残っている人は、カード現金化を利用することでピンチが乗り越えられます。

現金化する方法の種類

カード現金化サービスはショッピング枠の現金化ということですが、そのやり方は大きく分けると２種類あります。
1つ目は買取式です。
ショッピング機能を使って購入した品物を売れば、現金が手に入ります。
少しでも高く売れる品物をカード購入して、転売することで現金化ができます。

自ら現金化することもできますが、専門業者を通す場合は、購入する品物の指定があります。
ブランド品や新幹線の回数券などを購入させ、予め設定した金額で買い戻し現金化します。

もう1つの現金化方法は、キャッシュバック式という方法です。
キャッシュバック付きの品物を購入することで、カード決済をした後に現金で還元されます。
キャッシュバック式の現金化は専門業者を通す方法になります。

現金化が目的なので商品自体の価値はどうでもいいのです。
購入する品物は安いアクセサリーや書籍など、現物にはあまり価値のないものばかりになります。
ほぼガラクタのような商品に10万や20万といった適当な金額を付け、現金化したい金額に合わせます。
買取式で現金化業者を通す場合、一度購入した商品を業者へ売却する手間がありましたが、キャッシュバック式の場合は商品の返却が必要なく非常に気楽です。

還元率とは

還元率とは、カード現金化サービスでよく利用される用語のひとつです。
カード利用分に対しいくらが現金で戻ってくるか、その割合を還元率を呼びます。
あるいは換金率と呼ぶこともあります。

例えば現金化業者を通し、10万円の利用をしたとします。
もし90％の還元率であれば、9万円が手元に戻ってくるということになります。
還元率は高ければ高いほど現金化業者へ支払う手数料が少なくなり、利用者としてはお得です。
カード現金化業者を通す際、90％以上の還元率でもかなり高い方になります。

しかし高金利なイメージのある消費者金融のキャッシング金利と比較しても、現金化業者の手数料は割高なのです。
それでも訳ありでどうしてもキャッシングができない人にとって、非常に便利な存在なのがカード現金化なのです。

クレジットカード現金化は違法？

クレジットカード現金化は、お金がピンチな人にとってとても助かる存在であることが分かりました。
しかしそれを聞いただけでは怪しさは拭いきれません。
実際のところ違法なのか、確信に迫ってみましょう。

現金化自体は違法ではない？

クレジットカード現金化はカードのショッピング機能を使って買い物をし、その商品を売って現金を調達する方法があります。
現金化業者を通さず現金化している人もいるでしょう。

この行為自体は特に違法という訳ではありません。
もちろんクレジットカードの不正利用はあってはなりませんが、自分名義のカードを使って買い物する行為は特に問題ありません。
購入した後の商品を買取ショップに売っても、違法にはならないでしょう。

カード規約に違反

カード購入したものの要らなくなった商品を売ってしまおうという行為は、特に珍しい事ではないでしょう。
ただしカード購入する時から明らかに現金化目的とされる場合は、カード会社の規約違反になります。

カード会社が転売目的と判断する基準ははっきりとしていませんが、換金性の高いものを一度にいくつも購入する行為はかなり怪しまれます。
法には触れなくても、カード規約に反して利用停止になる恐れがあります。

ついうっかり違反してしまう行為とは？

気を付けて欲しいのが、名義の人以外がクレジットカードを利用する事です。
夫のクレジットカードを妻が利用することはよくありますが、これはもちろん規約違反です。
現金化同様、利用停止・強制退会を求められるでしょう。

もちろん夫のカードを使ってカード現金化してもいけません。
家族カードでもない限り、クレジットカードは例え家族のものでも利用してはだめなのです。

現金化業者はグレー

カード規約違反になる恐れがあるものの、現金化自体は法律違反とまではいきません。
しかし、現金化業者の営業は極めてグレーな場合が多いです。

例えば還元率の低い業者の場合、違法な高利貸しと判断されることがあります。
キャッシュバック方式だと景表法を持ちだして違法ではないと主張するものの、実際の品物のやり取りがないとどうしても貸付と判断されてしまうのです。

実際に過去に、違法な貸付を行ったとして、現金化業者が摘発された事例があります。
利用者側はカード規約違反に問われてしまいますが、買取式の現金化サービスの方が安心なのです。

悪質な現金化業者に注意

お金が絡んでくるサービスなので、クレジットカード現金化は悪徳業者も多いです。
一体どのような被害に遭いがちなのかを考えてみましょう。

カードが不正使用される

悪徳業者にクレジットカードの情報が知れ渡ってしまった場合、不正使用されてしまう恐れがあります。
今はネットショッピングがあるので、カードそのものがなくても情報さえあればカード決済があります。

カード番号、名前、利用期限、セキュリティ番号の4つの情報が揃うと簡単にネットショッピングができます。
よく現金化サービスについて分かっていない人に対し、クレジットカード両面のコピーを撮って提出するように求めることがあります。
クレジットカードの両面には大事な情報が全て記載されています。

還元率が低すぎる

98％という高還元率に釣られて申し込んだのに、実際は異なっていたというケースは非常に多いです。
あれこれ理由を付けて手数料を引かれ、最終的には50％近くまで還元率が下がってしまうこともあります。

あるいは当初の約束金額より低い金額が振り込まれたり、まったくお金が振り込まれなかったりすることもあります。
話が違うと申込をキャンセルしようとしても強引に現金化に申込まされ、泣く泣く低い還元率で利用してしまった人もいます。

情報漏洩がある

カード現金化に申込んだとたん、スパムメールが大量に届くことがあります。
これは明らかにメールアドレス等申込時の情報が漏れているとしか思えません。
メールアドレスぐらいならいいですが、申し込みフォームにもしクレジットカードの情報を記載してしまっていたら、大変なことになります。

また、現金化自体は何事もなく終わったのに、次から次へと借金などの勧誘がきてしまうこともあります。
この場合も現金化業者からの情報漏洩が疑われます。
情報漏洩は意図的なものとそうではないものがあります。
ちゃんと現金化サービスを運営している業者はもちろん、セキュリティに対ししっかり意識している業者を選ぶようにしましょう。

闇金と繋がっている

まれに現金化業者でも闇金と繋がっていることがあります。
自分名義のクレジットカードならどれでも利用できると言われたのに、いざ現金化利用しようとすると利用停止になっており使えないと嘘を言われます。

そして焦っている利用者に対し、簡単にお金が借りられると誘うのです。
あるいは現金化するよりもずっと好条件でキャッシングができると言われるかもしれません。
そのような業者は、怪しげな闇金であることが多いです。
審査なし、ブラックでも借りられるというのはまずあり得ないので、誘い文句には注意しましょう。

危険な業者に関わらないために大事なこと

カード現金化を利用することで巻き込まれてしまう事についてまとめましたが、お金に関わるサービスならどんな内容でも巻き込まれてしまう恐れは十分あります。
つまり、悪徳業者に捕まってしまうのは、カード現金化に限ったことではありません。

危険な業者に関わらないようにするには口コミなどの情報収集も大事ですが、ある程度自己防衛も必要でしょう。
例えばクレジットカードのコピーは渡さない、情報も一切業者に教えないということは大事です。
国際ブランドの種類、利用可能枠なら現金化利用の際に必要な情報なので現金化業者に伝えてもいいですが、カード番号やセキュリティコードは絶対に教えないようにしましょう。

また、スパムメール防止のためにフリーメールアドレスで登録するのも必須です。
万が一スパムメールの被害にあったとしても、フリーメールアドレスならすぐ変更ができるからです。
カード現金化はどうしてもキャッシングが利用できない人にとって、とても便利な方法です。
これらのポイントを抑えつつ、上手にカード現金化を利用するといいでしょう。